オホーツクの家House in Okhotsk
オホーツク海と知床連山を望む漁師兼画家の住まい
- 敷地北側の道路越しにオホーツク海が広がる。冬は流氷が接岸する。
- 北側外観。3つの円弧が内接するスキップフロアプラン。
- 1階玄関。各フロアは螺旋状のスロープで結ばれている。
- スロープより玄関を見る。奥にはアトリエへの扉が見える。
- スロープ。奥へと繋がる期待感が膨らむ。
- スロープからロフトを見る。スロープは人と空気の動線となる。
- スロープの最高点の塔屋から屋上テラスへ出入りすることができる。ドアを開けると煙突効果により通風が促される。
- 2.5階ロフトスペース。天井高さは1.4m。下部1.5階には水まわり等が納まる。
- 1階玄関。奥の扉からシューズクローク、ガレージへと繋がる。スロープを下ると寝室がある。
- B0.5階寝室。半地下空間とし安定した室温と音環境を備える。ご家族の生活時間の違いに配慮したプランとなっている。
- B0.5階アトリエへのステップ。半地下空間へ降りるアクセス。
- アトリエ。半地下空間とすることで高い天井高さを確保している。
- アトリエ。南側の丘を眺めながら製作に励む。
- 2階LDK。景色を優先しリビングは2階とした。
- 2階LDK。L型の窓からオホーツク海や知床連山を望む。
- 2階LDK。キッチンやカップボードは造作で製作している。
- 2階LDK。円弧がそのまま内部空間にも現れる。
- 夜景。海から月が登ってくる景色にはいつも心を奪われる。
- 窓の配置を工夫することで、カーテンの無い暮らしを楽しんでいる。
- 2.5階ロフトよりスロープを見る。ロフトは子どもたちの遊び場や洗濯干しなど多目的に使用されている。
概要Description
- 用途
- 新築・住宅
- 所在地
- 北海道網走市
- 竣工年
- 2016年
- Photo
- KEN五島
- 掲載
- 「住まいの提案北海道 2016 vol.47春号」
「オホーツクの家」は、オホーツク海と知床連山を望むことができる海辺に建つ、30代ご家族のための住宅です。“この景色を望みながら暮らしたい”というのが、施主の一番の要望でした。
施主は、夏は漁師、冬は画家を生業として暮らしています。冬のオホーツク海と言えば、“流氷”が有名ですが、その流氷に海が覆われるため、漁をすることができません。よって、冬は別の仕事を持つ方も多く、例えばカフェのマスターや薬剤師などをされる方もいます。
自然現象によって自分の仕事まで変わってしまうほど、この地の気候風土と共に暮らしているということです。設計する住宅も、施主の暮らしや、この地の気候風土と共にあるようなものでありたいと思いました。
設計は、海と連山を望むL字窓と窓辺のカウンターが描かれた、施主による1枚のスケッチから始まりました。漁での汚れを落としてから生活空間に入る必要があるため、ガレージ→水回り→生活空間という並びに配置し、それらを緩やかな螺旋状のスロープで立体的に繋いでいます。
漁は早朝に出るため、家族間の生活時間の違いを考慮し、寝室は半地下に配置し他の室と距離を取っています。スロープは半地下から屋上まで連続しており、空間を緩やかに繋ぐと共に、光や風も届けてくれます。
施主の”暮らし”や”気候風土”といった”当たり前のこと”を大切にし、素直に向き合うことで生まれたのが、この「オホーツクの家」なのです。
WORKS作品一覧
ARCHITECTS 建築作品
ma.simasima
Horizon House
藻琴の家
美瑛の家
オホーツクの家
Thomas House
武揚の家
Pecan House Ⅱ
向ヶ丘の家
8丁平の家
母恋北町の家
東室蘭の町家
神楽岡の家
神楽岡の家・別棟
製鉄記念室蘭病院 がん診療センター
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宮の森の平屋
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港南の家
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「進」
高砂5丁目公園